居直り杉田水脈議員…人権侵犯認定を「言論弾圧」
居直り杉田水脈議員…人権侵犯認定を「言論弾圧」「人権の定義に法的根拠ない」と逆ギレ
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反省ゼロ(杉田水脈議員)/(C)日刊ゲンダイ
まるで反省していない。在日コリアンやアイヌ民族に対する差別的言動をめぐり、札幌と大阪の法務局から人権侵犯と認定された自民党の杉田水脈衆院議員が驚きの持論を展開している。
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杉田議員は1日、自身のX(旧ツイッター)にショート動画を投稿し、保守系月刊誌「正論」(12月号)に掲載された〈法務省も答えられない「人権侵犯」とは〉と題する記事を紹介。それに乗っかって人権侵犯認定について、「人権の定義に関する根拠法令がない」「今回の措置は行政処分ではなく、強制力のない任意の措置」「行政処分ではない以上、人権侵犯を認定された者は名誉回復の機会さえも奪われる」などと主張した。
人権侵犯を認定された言動は、2016年にスイスで開かれた国連女性差別撤廃委員会に関してブログなどに書き込んだもの。「チマチョゴリやアイヌの民族衣装のコスプレおばさん」「同じ空気を吸っているだけでも気分が悪くなる」「日本国の恥さらし」など、ド直球の差別表現の数々だった。
報道各社の取材に、杉田議員は「すでに過去に撤回して謝罪しているお話なのでコメントすることは何もございません」などとノーコメントだったが、「正論」の編集長との対談動画(2日配信)では、人権侵犯認定について「こういう言論弾圧は許してはいけない」と逆ギレ。「被害者は私」と言わんばかりに、差別的言動を正当化していた。
立正大名誉教授の金子勝氏(憲法)がこう言う。
「日本国憲法を読めば分かるように、人権の考え方については例えば第13条に〈すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする〉と明記されている。杉田議員は、こうした根本規定を理解しているのでしょうか。国会議員に課せられている〈憲法尊重擁護の義務〉にも反しており、いくら『自分は悪くない』と訴えたところで何の説得力もありません」
杉田議員は人権侵犯認定に「名誉回復の機会がない」と強調し、他者の名誉を傷つけた反省は感じられない。
「杉田議員にとって『基本的人権』とは何なのでしょうか。自身の言動が差別ではなく、正当性があると言うのであれば、『基本的人権』についてきちんと説明いただきたいものです」(金子勝氏)
何があっても悪びれずに居直る──。こんな人間が国会議員とは世も末だ。
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