前代未聞のことが起きた日本共産党 中央委員会総会開けず
前代未聞のことが起きた日本共産党 志位和夫も不破哲三も反論できず打つ手なしの大ピンチ
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筆坂氏は1966年、18歳で共産党に入党し、1995年の参議院選挙で初当選。2003年に議員を辞職している。
約40年の党員歴を持ち、離党しても共産党の動向を注視してきた。そんな筆坂氏でも中央委員会総会(以下、中総)の延期は初めて聞いたという。
それではまず、共産党にとって中総がどのような意味を持つのか、筆坂氏の解説を聞こう。
「日本共産党の意思決定プロセスにおいて最も重要なのは『日本共産党大会』です。ところが、党大会は重要であるが故に準備も大変で、全党員のエネルギーを結集する必要があります。党大会が開かれるのは2年から3年に1回ですが、それくらいの間隔を空けないと党員が疲弊してしまうのです」
数年に1度の党大会で意思決定を行うというのでは、あまりに非効率的だろう。そこで党幹部が中総を開き、様々な方針を決めるのだ。
これまで開催された党大会は計28回。今回延期された中総が第8回となっていることに疑問を覚える人もいるかもしれないが、これは党大会が開催されるたびに第1回に戻して数えなおすからだ。
「党大会は2年後とか3年後の予定を組むため、直前の政治情勢を受けて延期されるのは珍しいことではありません。今年1月に党大会が開かれる予定でしたが、4月に統一地方選が行われるため、来年1月に延期されています。一方、中総は党大会に比べて小回りが利くからこそ、様々なタイミングを捉えてスピーディーに開催してきたわけです。そのため中総の延期は、極めて異例の事態と言えます」(同・筆坂氏)
原因はサミット?
冒頭で紹介した赤旗の記事を読むと、一応は延期の理由が書かれている。わずか2文という短い記事なので全部を引用しよう。
《日本共産党中央委員会書記局は12日、5月21、22両日に招集していた第8回中央委員会総会について、国会日程との関係で開催が困難となったことから、日程を延期することを発表しました》
《延期の時期は、主要7カ国首脳会議後の政治情勢の展開も見極めて、6月中旬以降の適切な時期に再度招集します》
筆坂氏は「延期の理由として国会日程と広島でのG7サミットを挙げていますが、これはとても変です」と首を傾げる。
「政界で突発事態が発生したのなら延期も分かります。しかし政変など起きていません。広島サミットに至っては、昨年から決まっていました。党執行部が本気で『国会とサミットが原因で延期します』と主張するのなら、党員でさえ『あまりに先見性がなさすぎる。来年の予定を立てることもできないのか』と納得しない人はいるでしょう」
除名への批判
要するに、国会とサミットは口実に過ぎない。では、本当の理由は何なのだろう。担当記者が言う。
「関係者の間で指摘されているのは、5月10日に発売された月刊誌『文藝春秋』6月号に掲載されたインタビュー記事です。『志位和夫は習近平以下だ』というタイトルで、元日本共産党京都府委常任委員の鈴木元氏が取材に応じ、党の問題点を洗いざらい指摘しました。叩き上げの運動家が赤裸々に語ったのですから、記事の迫真性は相当なものがあり、多くの関係者が衝撃を受けているのです」
鈴木氏は1944年生まれの78歳。立命館大学の経済学部に進学し、62年に共産党に入党した。京都に強固な共産党支持層を作り上げ、その手腕から「京都に鈴木あり」と畏敬の念を持つ保守層もいたという。
2023年1月、鈴木氏は著書『志位和夫委員長への手紙』(かもがわ出版)を上梓。すると共産党は3月、鈴木氏を除名処分とした。この著書で鈴木氏が志位和夫委員長(68)の辞任を求めたことが原因とする指摘もある。
同じく1月、ベテラン党員の松竹伸幸氏が『シン・日本共産党宣言』(文春新書)を上梓。こちらも党首公選制を主張したことなどが問題視され、共産党は2月、松竹氏を除名した。
相次いでベテランの党員を除名した共産党に、“異論を許さないのか”との批判が殺到した。反共の立場を表明することが多い産経新聞だけでなく、共産党の主張に一定の理解を示すこともあった朝日新聞や毎日新聞さえ記事や社説で批判した。「統一地方選で共産党が敗北した原因」と指摘する識者もいるほどだ。
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