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2021年6月 7日 (月)

アジア・太平洋戦争侵略戦争末期、インパール作戦に似てきたぞ~尾身会長の警告を無視する菅(東條)政権

 
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政府分科会の尾身茂会長は懸念を示した(AFP=時事)© NEWSポストセブン 提供 政府分科会の尾身茂会長は懸念を示した(AFP=時事)

 東京五輪の開催是非については日々侃々諤々の議論が交わされている。コラムニストの石原壮一郎氏が考察した。

 * * *

「今の状況で(五輪を)やるというのは、普通はないわけですよね、このパンデミックで」

 6月2日の衆議院厚生労働委員会で、政府分科会の尾身茂会長の口から驚きの発言がありました。いや、多くの人が思っていることではあります。ただ、これまで慎重に言葉を選びつつ、政府を補佐する役目を辛抱強く果たしてきた尾身会長がそこまで踏み込んで言ったことで、日本中に緊張感が走ったと言えるでしょう。

 翌3日の参議院厚生労働委員会でも、同様の発言で警鐘を鳴らしました。もちろん、脅すだけでなく「それでもやるとしたら」と仮定した上で、何をする必要があるかを提言しています。別の委員会でも「(スタジアム以外の感染リスクは)東京だけではなく全国のほうが、はるかに大きい」と指摘しました。

 このまま政府に遠慮し続けるのは、感染症対策や公衆衛生の世界的リーダーとしてのプライドが許さなかったのでしょうか。じつに毅然とした態度でした。ただ、尾身会長としては立場上もキャラクター的にも、あんまりぶっちゃけた言い方はできません。発言をじっくり検証してみると、隅々まで大人の節度と配慮が行き届いています。

 たとえば「やるということであれば」と前置きして、「オーガナイザー(主催者)の責任として、開催の規模をできるだけ小さくして、管理の態勢をできるだけ強化するというのは、私はオリンピックを主催する人の義務だと」と述べたくだり。遠回しに「ぜんぜんできてないしできる見込みもないのに、まさか本当にやるつもりじゃないよね」と、呆れつつ厳しく批判しています。深読みかもしれませんが、そうとしか聞こえません。

 たぶん尾身先生は、オリンピックをやりたくて仕方ない国会議員や関係者に向けて、もっとストレートに、もっとガツンと言ってやりたいはず。僭越かつ大きなお世話ではありますが、尾身先生の無念を果たすべく(?)、国会での発言から立場上の配慮と品位と知性を抜き取って、わかりやすい表現に「翻訳」させていただきましょう。

「本来はパンデミック(世界的大流行)でやることが普通ではない。それをやろうとしているわけで、やるのなら強い覚悟でやってもらう必要がある」(尾身先生)

→【コロナの感染を押さえられてもいないのに、オリンピックをやるなんて、お前ら正気か。その首の上についてるのは何だ? スイカか? やれば感染が広がって、何百人か何千人かはわからないけど、死ななくていい人が死ぬんだぜ。それだけの強い覚悟があって、やるって言ってるんだろうな。まあ、覚悟なんてあるわけないか】

 重ねて申し上げますが、これは勝手に想像力を働かせた上での「翻訳」であり、尾身先生はこんなことは言ってません。失礼ついでに、さらに続けましょう。

「そもそも、今回のオリンピック、こういう状況のなかで、いったい何のためにやるのか。目的ですよね。そういうことが、ちょっと明らかになってないので。このことを私はしっかりと明言することが、実は人々の協力を得られるかどうかという、ひじょうに重要な観点だと思うので」(尾身先生)

→【一般の国民がコロナでこんなに苦労してるのに、よくまあオリンピックなんて、やるつもりになるもんだ。どうせ利権や保身のためなんだろ。お前らのインチキと無能っぷりはもうバレてるんだから、誰も協力なんかしないよ。っていうか、みんなも協力なんてしなくていいよ。ここまでナメたことされてさ】

 もう一度申し上げますが、勝手な想像です。尾身先生は逆立ちしても、こんな下品な言い方はしません。せっかくのなので、もう少し続けます。

「開催すれば国内の感染や医療の状況に必ず何らかの影響を起こす。(中略)選手のリスクは低いと思う。しかし、ジャーナリストやスポンサー、政府要人ら大会関係者の管理はそう簡単ではない」(尾身先生)

→【ひどいことになるのは、誰が考えたってわかりそうなもんじゃねえか。だいたい、どうでもいいのがわんさかやってきて、そいつらが勝手なことをし始めたら、もうお手上げだぜ。ちゃんと管理できるわけないよな。検査にせよワクチンにせよ、この1年以上のコロナ対策は一貫してグダグダの行き当たりばったりだったんだから】

 かなりの意訳ではありますが、尾身先生の心の声の一端かもしれない部分を代弁してみました。さて、尾身先生の発言を受けて、近ごろどんどん声の張りや眼の光が失われつつある菅義偉首相は、どうコメントしたか。

「まず感染対策をしっかりと講じて、安全安心な大会にしたい。平和の祭典、一流のアスリートが東京に集まって、スポーツの力で世界に発信していく。さらに、さまざまな壁を乗り越える努力をしている。そうした努力をしっかりと、世界に向けて発信していく」

 うーん、これほど空疎な言葉は、なかなか聞けません。今や「安心安全」という四文字熟語は、もっとも無意味な言葉になりました。この期に及んで「したい」と言われても、不安がふくらむいっぽうです。壁の正体や乗り越える意味も示されないまま、ひたすら努力を強いられている光景は、世界に向けて日本のダメさ以外の何かを発信できるでしょうか。

 JOCの山下泰裕会長や組織委員会の橋本聖子会長のコメントも、「安心安全な大会ができると確信している」とか「人々のつながりや絆の再生に貢献」とか、負けず劣らず空疎な内容でした。空疎さを競うオリンピック競技があったら、間違いなく金銀銅を独占です。

 開会式まで、とうとう50日を切りました。ここから先、どんなドラマが待っているのでしょうか。何がどうなるのがハッピーエンドなのかは、よくわかりませんけど。

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