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2021年6月14日 (月)

最高裁判所による「門前払いの棄却決定」を弾劾する!~関実ブログより

最高裁判所による「門前払いの棄却決定」を弾劾する!



昨日、最高裁判所は、三里塚の農民、市東孝雄さんが耕作する南台の農地と農業にとって不可欠の作業場がある天神峰の農地にたいする強制収用の是非をめぐる市東さんから出されていた請求異議審の上告に対し、何一つ審理を行うことなく「門前払い」の棄却決定を行った。その不当性、国家による農地強奪の理不尽に対し怒りをこめ弾劾する。最高裁は、農地法裁判そのものについても「門前払い」の棄却決定を行っている。重ねて今回の決定である。この理不尽な「農地取り上げ」決定を、当事者である市東孝雄さんに何一つ説明をすることなく、しかも「お墨付き」を与える居丈高な在り方に対して、満腔の怒りを込め重ねて弾劾する。

 市東さんが、祖父の市太郎さんの代から、父の東市さん、孝雄さんと親子3代、100年以上にわたって耕してきた優良農地を、「成田空港の運用に支障がある」という理由で強制収用、強奪できる理由がどこにあるというのか。そもそも三里塚闘争が、55年を経過してなお闘い続けられている最大の根拠は、1966年、一方的に三里塚の地に成田空港の建設を「説明会」などの地元説得の方途を一切取ることなく、「国策」だからと一方的に押しつけ、住民排除、農地強奪を強行してきた国家権力の暴力的施策の誤りによる。それは「ボタンの掛け違い」などという一片の「謝罪」で済まされることではない。しかも、法的にも「土地収用法」が1989年に失効し、それからも30年以上も経過した今になって、本来、農民の耕作権と農地を守るために制定された農地法を曲解して使用し、「農地を強奪」することが何故許されるのか。

 この決定の根拠とされた最高裁決定に異議を申し立てた請求異議裁判の三者協議の中で、裁判所から「なぜ強制収用するのか」と問われた成田空港会社NAAの代理人は、言葉に詰まりながら「空港の完成」と言うのがやっとだったと弁護団から聞いた。成田空港には、東峰部落のいくつもの農地と家屋があり、それ以外にも木の根、横堀に住宅が、空港の中に厳然と存在する。土地収用法が失効した今や、「空港の完成」など不可能であることは、NAA自体が最もよく知っている。小泉よねさんへの1971年の強制執行による家屋、農地の強奪が不当不法であることが裁判で立証されそうになって、慌てて息子の小泉英政さんと2016年に和解し、東峰の「空港敷地」の中に農地を貸与したのはNAAではないか。なにが「空港の完成」か。

 農地法による農地強奪の提訴をNAAが行った2006年当時、南台の農地による誘導路が「への字」に曲がっていることによって「運航に支障がある」とNAAは主張した。当時、誘導路に2か所信号が取り付けられ、滑走路に離着陸の航空機がある場合、その「への字」誘導路を運行中の航空機は停止した。いかにも「運航に支障がある」ことを演出した。しかし、使用する航空機の便数が増えるにつれ、いつの間にかその信号は取っ払われ、滑走路に航空機が離着陸していようが委細構わず誘導路は運行され、何一つ「支障」がないことをNAA自体が明らかにした。実は国際法で、滑走路と誘導路の距離が一定離れていなければならないことが規定されているが、それを一切無視して第二滑走路とそのための誘導路を建設したのは、国家でありNAAではないか。

 さらに、誘導路が曲がっているのは、市東さんの畑による場所だけではない。東峰部落に行けば判るが、小泉さんなどの畑のところで、誘導路は曲がり、しかも何のためかその農地との間には5メートル以上のフェンスが造られている。市東さんの天神峰の畑では、誘導路を通る航空機の騒音と排気ガスによる甚大な被害が出ている。そのことを抗議して、東峰と同じように高いフェンスにしろという要求に一切応えようとせず、その抗議を無視し市東さんの生活を妨害し続けてきたのがNAAではないか。市東さんの農地をことさら「農地法」を用いて強奪しようとする「屁理屈」が破綻しているのは明らかだ。

 このような理不尽なことを市東さんに対して行うことが、請求異議裁判で問われたのだ。「国策」といえども、親子3代、100年以上耕されてきた優良農地を強奪することが許されるのかと問われ、審理されてきたのではないのか。それを一切の審理もなく、最高裁が「門前払い」の決定を行うなど、どうして許されようか。怒りを抑えることができない。

 道理は、市東孝雄さんの「1億8千万円の補償よりも、1本100円の大根を消費者に届けて喜んでもらいたい」「農地は私の命です」という農民としての切実な想いの方にあることは明らかではないか。

 市東さんの農地強奪に手を貸そうとする今回の最高裁による「上告棄却」を、怒りを込め弾劾する。

 市東孝雄さんとともに、そして三里塚反対同盟と共に、私たちは、とことん闘い抜くことを明らかにする。

                                                      三里塚関西実行委員会  松原康彦(6月10日)

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