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2020年6月 2日 (火)

吉村知事VS大村知事バトル。正しいのはどっち? ほぼ同じ人口で愛知=511人(34人)、大阪=1809人(83人)の感染者(死者)

吉村知事VS大村知事バトル 本当に正しいのはどっちなのか? 大阪は感染状況も医療体制も愛知よりはるかに酷いのに知事の評価は…


吉村知事VS大村知事バトル 本当に正しいのはどっちなのか? 大阪は感染状況も医療体制も愛知よりはるかに酷いのに知事の評価は…の画像1
吉村知事と大村知事(公式サイトより)


 この国のマスコミやネットはいったいどういうリテラシーをしているのか。吉村洋文大阪府知事と大村秀章愛知県知事のバトルのことだ。

 大村知事が「東京と大阪で医療崩壊が起きている」と指摘したことをめぐって繰り広げられたこの応酬、多くのメディアが“知事バトル”などと取り上げた。しかし、ほとんどは大村知事の発言を“言いがかり”“余計な発言”などと批判し、吉村知事については“さすが冷静な反論、“論争は吉村さんの圧勝“などと持ち上げるものだった。

 しかし、ほんとうにそうなのか。改めてバトルの経緯を検証してみたところ、まったく違う実態が見えてきた。

 まず、メディアでは「大村知事が先に吉村知事に絡んだ」などと批判されているが、大村知事は別に、吉村知事に絡んだわけではない。定例会見で、第二波が来たとき医療崩壊を絶対に避ける必要があると主張するなかで、「病院に入れないということと、それから救急を断るという、この二つはやっぱり医療崩壊ですよ。それが東京と大阪で起きているわけですから、それはですね、よその国の話ではないんですね」と発言しただけだ。

 しかも、その内容はしごく当然のものだ。東京と大阪では実際に救急受け入れを停止する病院が複数にのぼり、明らかに通常の医療や救急医療に支障が出ていた。第二波が来たとき愛知がこうした事態に陥ることのない体制を整えたいと表明するのは、県のトップとしては、むしろ評価すべき態度と言っていい。また、大村知事は別の日の会見で、「愛知県は病院で受け入れ困難だった感染者数や救急件数などを情報公開しており、全国で同様の検証が必要」と語っていたが、これも、正論だろう。

 ところが、この大村発言に吉村知事と松井一郎大阪市長が反発。27日に、吉村知事はツイッターで〈大阪で医療崩壊は起きていません。何を根拠に言っているのか全く不明です。受け入れてくれた大阪の医療関係者に対しても失礼な話です。東京もそうですが。根拠のない意見を披露する前に、県は名古屋市ともう少しうまく連携したら?と思います。〉と反論。

 これ、コロナで多数の感染者を出している自治体の首長がするツイートなのか。吉村知事は大村知事が建設的に提案した“受け入れ困難だった感染者数や救急件数などの情報公開や検証”は無視して、「医療崩壊は起きていない」「意味不明」と強弁するだけ。「医療関係者に対しても失礼」などと話をすり替えているが、失礼なのは、医療関係者が危機的状況と闘っているのに、そんな事態は起きていないかのようにふるまうあんたのほうだろう。

 しかし、大村知事はこれにひるむことなく28日の会見で吉村知事に対してこう返した。

「違うんであれば違うということを、データをもって言われなければいけない。(吉村知事は)ただ単に言い訳をしているに過ぎない。自宅待機が2百何十人もいるというのは、病院に入りきれていないということですよね。救急をお断りになっているということも、それぞれの病院が発表がされておられますから。それが報道になっているのを、私は4月に拝察したので」

 すると、吉村知事が28日、ツイッターでこんな反論を連投したのだ。

〈大村知事「ただ単に言い訳」って酷いね。確認したら、大阪の3次救急の4病院で一部救急停止したことを「医療崩壊」と言ってるらしいが、全く違う。これは4月21日救命センター長会議において、3次救急、特定機能2次救急(65病院)で救急受け入れ余力可能数を算定し(215名)、〉
〈その範囲で公立4病院の救急を一時停止し、コロナ重症患者の治療に専念したもの。よって、役割分担をしてコロナの重症者にも、その他の救急にも対応した計画的措置。救急を断るものでも、「医療崩壊」でも何でもない。大村知事が事実関係も調査せずに、「大阪や東京は医療崩壊!」って謝罪もんだよ。〉
〈公立4病院でコロナ重症患者の治療の為に一部救急停止を決めたのは、4月7日〜順次段階を追って進めていったが、4月21日のセンター長会議で、受け入れ可能数を算定、大阪全体でのコロナ重症患者の治療と他の救急との受け入れ可能数を総合調整。重症者の救急断り、オーバーフローは起きていないよ。〉

「救急たらい回し」が急増していたのに吉村知事は「救急断り起きてない」

 

 この吉村知事の反論は一見もっともらしく見えるが、インチキもいいところだ。吉村知事は受け入れ停止を「計画的措置」「重症者の救急断りは起きていない」などと主張しているが、現実には大阪で「救急断り」が多数発生している。

 それは、消防庁が実施した4月下旬(4月20日〜26日)の「救急たらい回し」についての調査によって証明されている。この調査は、医療機関への受け入れ照会数が4回以上で、搬送先が30分以上決まらなかったケースを「救急搬送困難事案」とし、東京消防庁と政令市や県庁所在地などの消防本部を対象に行われたものだが、その結果、大阪市消防局の「たらい回し」は昨年同時期に比べ66件増加しており、東京消防局に次ぐ増加件数を記録していた。

 受け入れ停止が吉村知事の言うとおり、本当に役割分担に基づいた計画的措置で、救急を断るものでないのなら、なぜこんなに「たらい回し」が増加しているのか。

 だいたい、4月に大阪府内の3次救急医療を担う4病院が救急受け入れ停止をしたことを「医療崩壊」ととらえているのは大村知事だけではない。救急の専門家や当の病院関係者が当時、危機的状況であることを証言している。

 時事通信(4月18日付)の報道によると、大阪の4病院が救急患者の受け入れを停止したり一部制限したりしたことについて、日本救急医学会の嶋津岳士代表理事が「通常の体制を維持できず、救急医療の崩壊は既に始まっている」と指摘していた。また同記事では、4月13日から重篤な患者の受け入れを停止した大阪急性期・総合医療センターの担当者が「苦渋の選択。コロナの重症者が増え続ける中、通常の救急体制を維持するのは難しい」と話していた。

 いったいこれでどうして「救急受け入れ停止は計画的措置」という話になるのか。危機的状況に切羽詰まって救急受け入れを停止したのを、取り繕って「計画的」と言っているだけではないか。

 実は、吉村知事は大村知事への反論さなかに、「大阪府「トリアージ病院」を近く本格運用」という記事をリツイート紹介しているのだが、これは救急搬送時の「たらい回し」を避けるためのもの。本当は吉村知事自身、大阪で「たらい回し」が増加、救急医療が危機に瀕していたことを自覚しているのではないか。

 同じく大村知事が指摘した、「自宅待機」問題も同様だ。これも明らかな事実で、感染が拡大していた4月下旬、大阪ではPCR検査で陽性と判定されたにもかかわらず、「2百何十人」どころか、300人以上の自宅療養者がいたことが判明している。実際、この自宅待機患者については、吉村知事はぐうの音も出なかったのかひとことも反論していない。~続きはリテラで

 

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