« コロナ禍の中で、命とくらしを守る行動はつづく | トップページ | 東京がまた100人超え、都知事小池は医療体制構築に全力をそそげ »

2020年4月28日 (火)

やってる感だけの維新・吉村と小池~群を抜く東京・大阪の感染者・死者の原因は医療破壊

 安倍政権のコロナ3失敗(マスク、コラボ、30万→10万)が際立つ中で、小池東京都知事と吉村大阪府知事のパフォーマンスだけがやたらと目立つ。しかし彼らの言っている事は自粛強要のみで(3日に1回お買い物、パチンコ屋店名公表)、真に必要な検査体制・医療機関の整備についてはとんと聞かない。やったのは大阪の雨合羽作戦と、十三市民病院のコロナ専門病院化。しかし十三市民病院は松井大阪市長の独断で、入院患者を追い出し、妊産婦を別の病院に移す乱暴極まりないもの。専門病院化はいいと言うなら、1年前に廃止し民間に売りに出したが売れずに残っている住吉市民病院をそうすればよいものの、そうすると維新政治の府市二重行政=病院統廃合=不幸せの真実が露見するため、現に200人以上が入院している病院をコロナ専門化にしたわけだ。となると大阪の一般病棟は200以上減るわけで、病院崩壊阻止にはならない。
 東京の小池も、市民に自粛を呼びかけても医療機関の充実を記者会見で語ったことはない。なぜなら東京都立の永寿総合病院が200人以上の感染者を出し、都立墨東病院も院内感染。要するに東京都立病院が感染源になっているのだ。大阪でも同様で病院崩壊は止らない。生野区のリハビリ病院などは、陽性の看護師に働かせていたというから言語道断だ。維新や吉本や阪神タニマチ癒着の関西マスコミ(辛坊や宮根ら)は、ここらをまったく問題にしない。いずれ彼らも一緒に成敗しなければならない日が来るのだろうか。
 と、その前に、維新政治10年がいかに大阪の医療・検査部門を壊して来たかを改めて検証しておきたい。

コロナ感染拡大 維新政治が命奪う
感染症対策の要を統廃合
剛田 力   4・16『未来』292号

在日アメリカ大使館は4月3日、日本に滞在するアメリカ国民にたいして帰国を促す注意情報を掲載した。その中で、英語版のみ「日本政府が検査を広範には実施しないと決めたことで、罹患した人の割合を正確に把握するのが困難になっている。今後感染が急速に拡大すれば、日本の医療保険システムがどのように機能するのか、予測するのは難しい」と警戒を喚起した。
実際、各医療機関をたらい回しにされたうえ重篤となったケースや、検査が受けられないケースが多発した。当初は一部の地方衛生研究所などでしか検査できず、処理能力は最大でも1日1500件程度だった。医師が必要と判断したのに保健所が断るケースもあった。このため国は3月6日から保険適用とし、保健所を介さず医師の判断で検査できるようにし、民間検査機関の参入もあって、菅官房長官が、「9000件までは可能な体制をしっかり整えた」と強調するまでになった。だが、実際の検査数は「直近1週間で平均1日1000件程度だ」。今月6日になってようやく、1日2万件の処理能力に倍増することを政府は宣言したが、「いまさら」の感は否めない。

崩された検査体制

日本医師会は3月18日の段階で、新型コロナウイルスの感染が疑われる患者の検査について、医師からの依頼を保健所に拒否されるなど不適切な事例が、26都道府県で計290件あったことを明らかにした。2月26日~3月16日に各都道府県の医師会から寄せられた報告を集計した結果、大阪府47件、神奈川県41件、東京都36件、兵庫県27件など都市部に多かった。現在もこの状態は続いている。
保健所の職員が疲弊している。保健所は、クラスターの感染経路を追跡し、濃厚接触者を特定することで感染拡大に歯止めをかける重要な役割がある。その保健所が十分機能していない。都道府県や政令指定都市、中核市などが運営する保健所は1992年には全国852カ所に設置されていた。現在は行革の一環などでこの30年で300カ所以上減り、全国に469カ所(支所をのぞく)になっている。予算や人員も抑えられ、新型コロナウイルスの感染拡大への対応が難しくなっている。肝心の保健所や連携して検査をおこなう地方衛生研究所の規模・態勢が「行財政改革」の名の下に大幅に削減されており、全国的な検査に対応しうる体制が崩されてきた。

大阪の統合・民営化

中でも新自由主義の先兵となってきた大阪は悲惨だ。大阪府や大阪市は保健所や衛生研究所を「無駄なもの」と見なして統合・民営化してしまった。
その結果、例えば2月18日の「第5回大阪府新型コロナウイルス対策本部会議」によると2月17日の相談件数は、府の相談窓口「242人」、府管轄の保健所「267人」、政令中核市「221人」で、検査実施数「6件」、700人超が相談していて6件しか検査されていない。検査数は3月3日に101人と初めて100人を超え、4月7日には387人と過去最高となった。それでも総数は5000人に達していなかった。
大阪維新の会は、大阪市立環境科学研究所(以下、環科研)と大阪府立公衆衛生研究所(以下、公衛研)を「二重行政のムダ」とやり玉に挙げ、市民や議会の反対の声を押し切って地方独立行政法人化による民営化を強行した。現在は地方独立行政法人大阪安全基盤研究所となっている。環科研も公衛研も、「地方衛生研究所(地衞研)」と呼ばれる行政機関で、すべての都道府県・政令指定都市に設置が求められている。現在、全国で80カ所にある。

地衞研の機能低下

地衞研では、新型インフルエンザやデング熱、結核などの感染症、О―157などの食中毒、農薬混入、危険ドラッグ、放射能、水道水の質など、市民の健康にかかわる検査、調査や研究をおこなっている。新たな感染症や食中毒などの遺伝子解析をふくめ、保健所がおこなう疫学調査(疑わしい患者の権力行使による検査など)を一体で担い、政策判断の根拠をつくる健康危機管理対応がメインの機能だ。新型インフルエンザのときも、大量検体をさばくのに必要な試薬、休日出勤などの人件費などは直営だから速やかに予算流用できた。
すでに府と市の研究所は、全国平均より少ない人員で、ここ数年、欠員の人員補充さえなく、機能低下が深刻化していた。それに追い打ちをかけて統合・民営化を強行したのだ。感染症対策は、個人のプライバシーに踏み込んだ調査や隔離措置など公権力の行使を伴っておこなわれるものであり、独立行政法人の職員にどこまでできるのか権限は不明確だ。感染症法では実地の疫学調査は公務員しかできないと定められ、こうした点から他の自治体で独法化した例はない。

警鐘は鳴らされていた

〈環科研・公衛研を守ろう@大阪〉の人たちは2017年4月の独法化を前にした大阪府の予算案を見て次のように警鐘を鳴らしていた。
「平常時の想定でしか予算査定されていないのです。こんなのお話になりません! 健康危機事象発生時(新型インフルエンザでなくても、これまでも数年おきに起きてきたノロ集団発生や、麻疹流行、雪印食中毒事件、冷凍ギョーザ事件などなど)では、大量の検査にあたることになるため、試薬等の予算もすぐになくなり、行政からの追加措置が迅速にあることで対応できていました。また、緊急時の検査等は、深夜までの時間外勤務や、土日の対応もあります。人件費も通常では対応できません。こんな事象は、数年おきにあるのです。しかし、予算はあくまで平常時ベースしか査定されていません。すぐに予算不足になるような予算組んで、どうするんですか? ここ、一番大事なところ。予算不足で、市長・知事の責任が果たせるんですか?? 予算不足で対応できませんとならない保証は別にあるんですか」
危惧していたことが現実となってしまった。検査数が増えてきたことも単純に喜んではいられない。リストラされた体制で大阪安全基盤研究所の労働者たちは、どんなに過酷な環境の下でたたかっていることか。

維新政治を終わらせよう

橋下は「僕が今更言うのもおかしいところですが、大阪府知事時代、大阪市長時代に徹底的な改革を断行し、有事の今、現場を疲弊させているところがあると思います。保健所、府立市立病院など。そこは、お手数をおかけしますが見直しをよろしくお願いします」とツイートした。さらに「平時のときの改革の方向性は間違っていたとは思っていません。ただし、有事の際の切り替えプランを用意していなかったことは考えが足りませんでした」と居直っている。
吉村はトリアージという言葉まで持ち出した。トリアージとは戦場で「何もしないと死亡することが予測されるが、その場の医療能力と全傷病者状態により、救命行為(搬送も含めて)をおこなうことが、結果として全体の不利益になると判断される傷病者」は見殺しにするというものだ。
住民の生命と健康を守る根幹である厚生行政、公衆衛生機関をコスト削減の対象としてきたことが、感染症の危機にまともに対応できない大阪を作り出してしまった。命を奪われないためには、維新政治を終わらせなければならない。検査数が増えたことも単純に喜んではいられない。

« コロナ禍の中で、命とくらしを守る行動はつづく | トップページ | 東京がまた100人超え、都知事小池は医療体制構築に全力をそそげ »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« コロナ禍の中で、命とくらしを守る行動はつづく | トップページ | 東京がまた100人超え、都知事小池は医療体制構築に全力をそそげ »

2020年11月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30          
フォト
無料ブログはココログ

日本ブログ村