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2020年2月11日 (火)

黒川検事長の定年延長の背景に「河井夫妻1.5億円」の闇

黒川検事長の定年延長の背景に「河井夫妻1.5億円」の闇

 

秋元議員の事務所への家宅捜索の様子(共同通信者)© NEWSポストセブン 提供 秋元議員の事務所への家宅捜索の様子(共同通信者)

 それはまるで“指揮権発動”の光景だった。安倍晋三首相が黒川弘務・東京高検検事長の異例の定年延長を閣議決定すると、政界捜査がピタリと止まったのである。

 東京地検特捜部はIR汚職事件の捜査で逮捕した秋元司・元IR担当副大臣を追起訴しただけで捜査を打ち切り、中国企業などから金を受け取っていた他の5人の国会議員の立件を見送る方針だと一斉に報じられた。

 黒川氏は法務省官房長時代から官邸とのパイプが太く、数々の検察の政界捜査を食い止めて安倍政権を守ってきた“功績”で法務事務次官、東京高検検事長へと異例の出世を遂げたことで知られる。

「IR汚職や河井克行・前法相と妻の案里氏の公選法違反容疑でも、現場の検事たちからは“黒川さんは捜査状況を逐一官邸に報告している”と警戒されていた」(司法記者)

 そうした政権寄りの姿勢から黒川氏には“官邸の御庭番”という異名がついた。御庭番とは江戸幕府で将軍の直接の命令を受けて情報収集活動を行なった隠密のことだ。

 官邸はさらに黒川氏を検察トップの検事総長に据えて「最強の捜査機関」に睨みを利かせようとしたが、黒川氏は2月7日に検事長定年の63歳を迎え、それまでに検事総長(定年は65歳)に就任できなければ退官しなければならない。そこで官邸は稲田伸夫・現検事総長に勇退を迫ったが、稲田氏は拒否したとされる。

「黒川を検事総長にするつもりはない」という意思表示だった。

 そこで安倍首相は黒川検事長の「定年延長」という前代未聞の閣議決定に踏み切った。なぜ、そこまでしなければならなかったのか。検察情報に詳しいジャーナリスト・伊藤博敏氏が語る。

「官邸が危機感を強めたのは安倍首相にも菅義偉官房長官にも近い河井夫妻に対する検察の家宅捜索だったとみていい。事件はウグイス嬢に法定限度を超える報酬を払ったという公選法違反容疑だが、捜査の過程で自民党本部から河井夫妻に合わせて1億5000万円が支払われていたことが発覚した。これが官邸を刺激した可能性が高い」

 この1億5000万円は自民党内にも衝撃を与えた。

「新人候補への選挙支援にしては巨額すぎる。総裁の決裁がなければ出せる金額ではないし、短い選挙期間に使い切れる金額でもない。いったい、何の目的で渡されたカネだったのか」(自民党選対役員経験者)

 金の流れ先が注目されているのだ。前出の伊藤氏が言う。

「検察は当然、河井夫妻の政治資金の流れ先も調べている。官邸はその使途についてこれ以上捜査でつつかれたくないから、閣議決定までして黒川氏の定年を止め、検事総長のレールに乗せることで捜査に介入させる必要があったのではないか」

 安倍首相は検察に“1億5000万円の闇”を明らかにされるのをなんとしても阻止する必要があったという見方である。

※週刊ポスト2020年2月21日号

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