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2019年1月27日 (日)

明日から通常国会 改憲先取りの新防衛大綱許すな

新防衛大綱
〝敵地攻撃”に 踏み込み
改憲を先取り 重武装化へ

昨年12月18日、安倍政権は、「平成31年度以降に係る防衛計画の大綱」(新大綱)と「平成31年度から平成35年度までを対象とする中期防衛力整備計画」(新中期防)を閣議決定した。10年程度にわたって適用すると決めている大綱を半分の5年で、しかも安倍首相の下で歴代の首相で初めて2度目の見直しをおこなった。今次大綱は、特定秘密法―安全保障関連法―新日米防衛協力の指針(ガイドライン、2015年4月)という流れの中で、安倍9条改憲を先取りし、集団的自衛権の行使、海外での戦争と先制攻撃戦略などを発動することを前提としている。(剣持 勇)

今次大綱と中期防は、安倍官邸と国家安全保障会議(日本版NSC)が主導して作成した。防衛戦略、自衛隊の編成と装備、予算などは従来、陸・海・空の3自衛隊が下から所要を積み上げ、防衛省(防衛庁)が閣議に提出していた。ところが今度は、国家安全保障会議がトップダウンで決めている。
国家安全保障会議を実質的に仕切るのは4大臣会合(総理・防衛・財務・官房長官)であり、事務を担うのは国家安全保障局という安倍首相お声がかりの官僚機構である。その顧問会議は財界人と学者、自衛隊の将官経験者(うち3人は軍需企業に天下っている)の合計13人で構成される。安倍取り巻きの官僚と財界が軸で、与党ワーキングチームはガス抜きの場にすぎない。

宇宙・サイバー戦闘

新大綱は、宇宙・サイバー・電磁波を従来の陸・海・空と並ぶ戦闘領域とし、防衛省・自衛隊ではこの新3領域を略称「ウサデン」と呼び、これらの領域すべてで攻撃面に着手しようとしている。
新3領域に着目した契機として大綱は、14年のロシア軍のウクライナ進攻を挙げる。妨害電波などによる電子戦やサイバー攻撃で高い能力を示したロシア軍の「クロスドメイン(領域横断)戦」や「ハイブリッド戦」を取り入れようとしている。明白な「侵略」「侵攻」を新戦略のモデルにしているのだ。
新大綱が新しく基本概念として打ち出した「多次元統合防衛力」とは、新3領域と従来の陸海空を一体的に運用する能力のことである。新3領域では自衛隊の中に担い手となる部隊を組織すると同時に、新旧全領域を統合運用する体制をつくるために、防衛省統合幕僚監部(統幕)の中に部隊運用の指揮に特化した「統合作戦室(仮称)」を新設する。

見込みなき世界戦略

新大綱で安倍政権は、日本として初めての世界戦略というべき「自由で開かれたインド太平洋」戦略を打ち出した。安倍は、早くも16年8月に中国の「一帯一路」戦略に対抗して「インド太平洋戦略」を、新たな外交戦略として提唱している。その後、17年に日米首脳会談で安倍がトランプ米大統領と確認し、トランプは18年、太平洋軍を「インド太平洋軍」と改名した。その後、安倍は東南アジア諸国連合(ASEAN)との関係で、対中国包囲を露骨に打ち出すことを控えるために「戦略」を「構想」と言い換えている。
安倍は、この「世界戦略」に米国以外ではインドとオーストラリアを巻き込もうとしてきたが、現在まで成功していない。
安倍政権による日米同盟の位置づけは、インド太平洋戦略上のプレゼンスを日米共同で高めるためである。しかしこの安倍戦略は成功の見込みはない。なぜならこの「戦略」は、他国や他国民との協調や共同の視点がなく、周辺国はすべて敵国ないし競争国にしているからである。
他方、あれほど脅威をあおり、「国難」をわめきたててきた朝鮮民主主義人民共和国にたいし、今次大綱ではあまり触れていない。
大綱が唯一現実的な軍事的課題として掲げるのは、「南西防衛」戦略、特に釣魚諸島をめぐる中国との軍事衝突である。防衛省の内部文書「機動展開抗争概案」中の「島しょ奪回」作戦の検討によると、石垣島を舞台に残存率が30%になるまで徹底的に戦う想定をしているが、住民保護は「自衛隊の主任務ではない」として想定外としている。

「いずも」(海上自衛隊HPより)


今次大綱と中期防の最大の問題は攻撃型装備の開発と購入である。「いずも型」護衛艦を空母に改修する。整備・訓練のためには3隻が必要となるため、現在保有している「いずも」「かが」の2隻以外にあと1隻を新たに建造する。防衛省は、攻撃に要する航空機を常時搭載はしないから攻撃用ではないと言うが、横須賀を母港とする米空母ロナルド・レーガンですら、攻撃戦闘機は年間の半分程度しか搭載していない。ごまかしは通用しない。
搭載するF35Bは40機導入する。F35Aを合わせ計147機をすべて米国から購入する。F35 は米軍需産業が利益を最優先して、多くの欠陥を抱えたまま見切り発車で実戦配備を進めたものである。米国防総省・運用試験評価局の17年次報告によれば、992件の欠陥を抱えたままで、平均稼働率は50%にとどまっている。
地上配備型イージス(イージス・アショア)については、配備先の2カ所で反対運動が起こっている。電波障害の問題に加えて、目的がハワイ・グアムの米軍基地の防衛であって、現地には危険しかもたらさないことが理由である。
空自のF2 戦闘機の後継機開発問題、無人偵察機(グローバルホーク)導入問題などをめぐって欧米と日本の軍需企業が激しい争奪戦を繰り広げている。その中で防衛省・自衛隊は日本の産軍複合体の育成を目指して、独自兵器の研究・開発に乗り出そうとしている。スタンドオフ・ミサイル(敵の脅威の外から敵を攻撃できるミサイル)として、「高速滑空弾」や「極超音速ミサイル」などである。

防衛費、過去最高に

以上を通して、防衛予算は激増する。新中期防では5年間の防衛費の予算総額を現行の中期防と比べて2兆8千億円増やして27兆4700億円と設定し、防衛費の伸び率は年1・1%となる見通しという。19年度予算案の防衛費は1・3%増の5兆1574億円と過去最大を更新した。第2次安倍政権になった13年度から7年連続の伸びである。
防衛費も、安倍官邸と国家安全保障会議が財界を巻き込んで、日本版産軍複合体を養成する見地から激増させている。社会全体の軍事最優先化と一体となって進行している。安保条約・地位協定を廃棄し、沖縄新基地建設阻止・自立自決のたたかいと連帯し、安倍9条改憲阻止へ。

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