またまた『アエラ』が面白い 『週刊金曜日』を向こうにして、若者論とアベ批判特集
少し前に佐藤優特別編集の『アエラ』を紹介したが、今週号は、前半がシールズデモや古市憲寿を取り上げての現代若者論、後半は青木理のルポ「安倍家三代 世襲の果てに」と、「安倍政権を支配する日本会議」という安倍批判記事(やはり安倍批判の新しい内容は売れるのだろう)で、ほとんど『週刊金曜日』的な内容となっている。
その中でもやはり出色は青木理のルポで、今回は安倍の父方の祖父・安倍寛(かん)。安倍晋太郎の父親で、翼賛選挙で反戦を唱えて当選した事は知っていたが、安倍寛だけでなく当時17才の息子・晋太郎まで特別高等警察に尾行・監視され、執拗な尋問を受けたことは今回初めて知った。掲載されている写真がなかなか傑作だ。33回忌法要であいさつす岸信介の顔は実弟=佐藤栄作によく似ている。墓前では神戸製鋼入社前の安倍晋三と若き日の小泉純一郎。そしてトップの写真は、「満州事変での軍部の独走とその後の戦争遂行」(最近天皇明仁がことあるごとにこのように批判している)を担った東条内閣の首相・東条英機と商工大臣・岸信介である。
安倍の実父は東条英機の手配する特高につけ狙われながら、反戦を唱えて翼賛選挙でも当選したが、戦後に政治的活躍をする間もなく、46年1月に51才で亡くなったという。
反戦を貫いた 安倍寛と、東条内閣の商工大臣岸信介。それぞれの子=安倍晋太郎と岸洋子の間に生まれたのが安倍晋三で、父方の祖愚でなく母方の祖父を尊敬し、いま集団的自衛権容認のクーデター=「満州事変」的独走を進めている。しかし70年談話では謝罪などもウシないことを明言したかったのだが、、昭和天皇の息子=明仁天皇の8・15発言を気にしながら、8・14の70年談話では「満州事変」という言葉を入れざるをえなかった。
父昭和天皇の戦争責任を回避するため軍部の独走を批判する天皇明仁。軍部の独走の一翼を担った岸信介と、反戦を貫いた安倍の孫として、「安倍家三代世襲の果てに」、今また軍事独走・戦争国家この国を転換させようとしている安倍晋三。この二人の確執は、かのイギリスの鉄の女=サッチャーとエリザベス女王の確執のように続くのだろうか。
天皇制(昭和天皇)と、軍部(東条英機)と官僚(岸信介)がそれぞれ戦争責任をなすりつけあい誰も責任を取らない。そして反戦を貫く者(安倍寛)が短命という、無責任の体系の連鎖を安倍晋三は「三大の果てに」体現しているのである今。青木理は安倍寛が長生きしていたら、安倍晋三の思想も少しは違っていただろと惜しむが、現実はそうならない。だとするなら、この戦争責任を取らず再び戦争の道を歩む無責任の体系を断ち切るのは、百万人民の安倍打倒の闘い以外ないのだろう。
若者論はまだ十分読んでないが、なかなか面白そうだ。ただ1点、28ページ全共闘の所にある西部邁は60年安保の闘士。小さなミスかもしれないが、 しっかり訂正を。、
それも含めて、『週刊金曜日』なみに、読んでみても損はないと思う。
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