2020年8月10日 (月)

暴露される吉村ー馬場ら維新の優生思想

吉村知事を三浦瑠麗が「本人も間違ったと思ってる。顔見ればわかる」一方、維新幹事長はヨード推奨批判にまで“対案出せ”


吉村知事を三浦瑠麗が「本人も間違ったと思ってる。顔見ればわかる」と嘲笑! 一方、維新幹事長はヨード推奨批判にまで対案出せの画像1
吉村洋文公式HPより


 吉村洋文大阪府知事の「ポビドンヨードを使ったうがい薬がコロナに効く」発言のトンデモぶりが明らかになるにつれ、マスコミでもポツポツと批判が聞かれるようになってきた。

 きょうの『ワイドナショー』(フジテレビ)でも、権力者が大好きな松本人志は「アグレシブさは買ってあげたい」「65点ぐらい取っても、残りの35点取れないって、みんなでうわーって怒るから」「みんなが叩くと、偉いさんたちが萎縮してしまう」などと必死で吉村知事を擁護していたが、他の出演者はおおむね批判的だった。

 東野幸治はこの話題を紹介するときから「我々国民からすると、ただ不安(を煽っただけ)というか。この会見が必要、言わなくちゃいけなかったのかなって」と発言していたし、ゲストコメンテーターのヒロミも「全部瓶も並べて、はちょっとね。あれ見たら、そういうのあるんだと思いましたもんね。これは絶対、世の中から消えるな、なくなるな、とも思ったし」と、軽率さを批判。

 歌手の西川貴教は、本サイトでも報じた実験のずさんさや、その扇動が招く危険性にまで踏み込んでいた。

「これ、ポビドンヨードを使った人と使ってない人っていうふうな発表のされ方だったように思うんですけど、本来は、他の製品とか、塩、水、お茶とかいろんなものをやって検証した結果、こうでしたという発表のほうがよかったかなと思いました」
「同時に、医療現場で枯渇するみたいなことになってしまうっていうことが、非常に危険なんじゃないかな、というふうに思います」

 さらにこの日は、三浦瑠麗氏が出演していたのだが、普段の維新べったりぶりからてっきり吉村知事を全面擁護するかと思いきや、「カリスマ的」「いい政治家」と持ち上げたあと、例の笑みを浮かべながら、こう語ったのだった。

「これはこれで買い占めを予見すべきだったから私は批判すべきだと思いますし、ご本人もおそらくちょっと間違ったかなって思っているんですよ。そうでしょ、だって顔を見ればわかるもん」

 さすが三浦センセイ、半可通のテキトーな情報を自信満々に喋る“同類”の感情は手に取るようにわかるらしい。

 しかし、“自分が間違ったことをわかっている”はずの当の吉村知事は、これまた三浦センセイがそうであるように、いまだ間違いを認めていない。例の「言いたいことも言えなくなる」という“ポイズン”発言をしたきり、会見の撤回も謝罪も一切せず、完全に開き直っているのだ。

維新の馬場伸幸幹事長が吉村会見を批判した医師団体を「共産党系」とデマ攻撃した上、“対案出せ”

 

 しかも、ここにきて維新の最高幹部がとんでもない反論をツイートした。

「ポビドンヨードうがい薬がコロナに効く」という吉村知事の会見の後、大阪府の開業医らで構成される「大阪府保険医協会」や「大阪府歯科保健協会」が吉村知事の発表に科学的な証拠がなく、健康被害や医療現場の混乱を招いていると指摘。「知事の発言は住民の命と健康に関わることを肝に命じて発言を」「医療機関と府民を混乱に陥れたことを真摯に受け止めよ」と批判した。

 まさに正論だが、しかし、維新の馬場伸幸幹事長がツイッターで、このニュースをRTしたうえ、こうコメントしたのだ。

〈ひどいね〜 批判してる団体は共産党系、普段から政府や役所を批判している。今の制度がダメなら実現性のある提案をお願いします!〉(8月7日)

 まったく呆れるしかない。大阪保険医協会や大阪府歯科保健協会はたしかにこれまでも、維新の政策を批判したことがあるが、それは維新の医療費削減政策が大阪の医療体制を崩壊させることを危惧しているからで(実際、今の大阪はその危惧通りになっている)、両団体は共産党系ではない。たとえば、大阪府保険医協会には6000人以上の開業医が加盟しており、これは大阪府全体の開業医以外も含めた医師数の約4分の1に当たる。 それがすべて共産党系だったら、大阪でもっと共産党が勢力をもっているだろう。

 ようするに、馬場幹事長は自分たちが批判されたことをごまかすために“共産党”というデマレッテルを貼って攻撃しているだけ。そのやり口はほとんど「戦前の治安維持法」か「赤狩り」ではないか。

 しかし、もっと呆れたのはそのあとだ。吉村会見を批判したことに対して「ダメなら実現性のある提案をお願いします!」って……おいおい、「ヨードうがい薬がコロナに効く」会見を批判したら、代わりに効く薬をこっちが提案しなきゃいけないのか? 国民が効く薬を提案できないなら、黙って吉村知事の勧めるヨードうがい薬を使えってことか? 

 維新といえば、政権や自分たちへのあらゆる批判に「だったら対案出せ」と切り返す“対案厨”ぶりが有名だが、まさかヨードうがい薬の件でまで対案を出せと迫ってくるとは……。もうむちゃくちゃである。

 しかも、これ、馬場幹事長個人が「救いようがないくらい頭が悪い」ということで片付けられる問題はない。

ALS患者殺害事件でも維新の「優生思想」を体現した馬場幹事長、今回も“反知性”全開

 

 馬場幹事長といえば、先日、ALS患者の嘱託殺人事件をめぐって、やはりALS患者であるれいわ新選組・舩後靖彦参院議員が「生きる権利を守る、生きやすい社会に」と発言したことに対して、「議論の旗振り役になるべき方が議論を封じている」などと攻撃。「優生思想丸出し」と大きな批判を浴びた。

 しかし、これは馬場幹事長だけの問題ではなかった。表向き馬場幹事長を諌めていた維新代表の松井一郎市長も、同時に「生きやすいかどうかは個人の感性の問題」などと問題を矮小化、なおもALS殺人をきっかけに尊厳死を議論すべきと主張していた。馬場幹事長は頭が悪いため露骨な物言いしかできないだけで、そもそも維新の底流に「生きる権利より医療費削減」「生産性の低い高齢者は早く死んだほうがい」という優生思想が流れているのだ。

 そういう意味では、今回も同じだ。「対案を出せ」というのは、一見、政策を発展させる建設的な主張に聞こえるが、そもそも維新にそんな上等な目的があるわけではない。大阪では自分たちへの批判を封じ込め、国政では安倍政権に対して自分たちの利権になるような政策を飲ませるために、この言葉を使っているだけだ。

 馬場幹事長の「ポビドンヨードうがい薬の対案を出せ」ツイートはそのことをはっきりさせたといえるだろう。

 しかし、残念ながら、ほとんどの大阪府民、日本国民は、維新のこうした本質にはまったく気づいていない。感染拡大と医療崩壊をごまかすために吉村知事や松井市長が次々繰り出す詐術に乗せられ、「維新はがんばっている」「維新だけが建設的な政策を考えている」と信じ込まされている。

 兵庫との往来自粛、ワクチン開発、そして今回のヨードうがい薬……。維新の詐術なんて、ほんのちょっと目を凝らせばすぐバレるような底の浅いものばかりのものなのだが、それでもこれだけ国民を騙せるというのは、維新のメディア戦略がよほど長けているのか、それともこの国の反知性主義が想像以上に進んでいるということなのだろうか。

2020年8月 9日 (日)

暑さとコロナに負けるな 8-9月の闘い

今夏・今秋の主要行動日程(阪神社会運動情報センター掌握分)

定例行動

毎週土曜日 辺野古の海に基地を作らせない神戸行動 13時 三宮マルイ前  辺野古大阪行
動:毎週土曜日15時半 JR大阪駅南   

木曜行動 15時~16時半 三宮マルイ前   

梅田解放区 隔週土曜日(第二、第四) 17時半 梅田ヘップ5前

関電抗議行動 本店、神戸支店、姫路支店、茨木金曜行動など

 斜字:実行委など

Img015_20200806111301 810日(月・休) 連帯兵庫みなせん野党との協議 18時 神戸市産業振興センター(JR「神戸」南5分)

812日(水)  尼崎共同行動相談会 18時半 小田北生涯学習プラザ(JR「尼崎」北東4分)


816日(日) 箕面市議選告示 23日(日)投開票

8月16日(日) 憲法改悪反対市民フォーラム街頭宣伝 12時 JR大阪駅南

822日(土)  市民デモHYOGO世話人会 10時 長田総合庁舎(JR「新長田」南8分)

Img011_20200806111201 822日(土) 連帯兵庫みなせん「市民選挙~愛媛の選挙に学ぶ講演集会」 講演:遠藤康夫松山大学教授 13時半 神戸市たちばな職員研修所(「高速神戸」北西5分)

8月23日(日) 第3師団申し入れ行動
 10時半 陸上自衛隊第3師団西門

823日(日) 辺野古建設阻止 北上田毅さん講演会 14時 福島区民センター(「野田阪神」西南5分) 終了後デモ行進

824日(月) 辺野古神戸市会請願署名実行委 18時 神戸市勤労会館(JR「三ノ宮」東南4分)

828日(金) 1121さようなら原発1000人集会第3回実行委 19時 いたみホール(阪急「伊丹」北3分)

8月29日(土) 立憲民主党兵庫サポーターズ集会

829日(土) 市民デモHYOGO 夏の交流会 15時  神戸市勤労会館(JR「三ノ宮」東南4分)講演:高作正博関西大教授

8月30日(日) 桜井シュウ国政報告会 14時 川西アステホール(阪急「川西能勢口」南2分)

 

Img012_20200806111201 9月5日(土) 北上あきひと県政報告会 14時 猪名川町・イナホール(猪名川町白金) 報告:北上あきひと ゲスト:梶原康弘(元衆議院議員)

96日(日) 老朽原発うごかすな大阪大集会 13時 大阪・靭公園(地下鉄「肥後橋」5分)

9月7日(月)  日本・ドイツ現代史研究会 18時半 西宮市民交流センター(阪急「西宮北口」東南5分) 報告:古賀滋「ノモンハン~父の抑留の原点をたどって」(『失敗の本質』第1章から)

Img014 911日(金) なんとかならんか この日本!? エルおおさか(地下鉄「天満橋」西5分、JR「大阪天満宮」南15分) 講演:藤原辰史京大准教授「歴史から考える新型コロナウイルス」

9月12日(土) 辺野古工事中止!神戸市請願「堺に学ぶ」学習会 14時半 神戸市勤労会館(JR「三ノ宮」東南4分)


919日(土) 919戦争法強行採決五周年行動 尼崎共同行動・高作正博講演会 14時 サンシビック尼崎(阪神「尼崎」南西5分) 講演:高作正博関西大教授「今崩れゆくアベ政治」

9月20日(日) 関西合同労組定期大会

921日(月・休) 「都構想」粉砕大阪集会・デモ 14時 PLP会館(JR「天満」南6分)講演:森裕之(立命館大教授)「大阪都構想のごまかしを暴く」

9月27日(日) 三里塚全国集会 12時 千葉市赤坂公園

9月28日(月) 世直し研究会 18時半 大阪・北区民センター(JR「天満」西3分)講演:伊藤
公雄(京都大名誉教授)「現代の革命主体をどこに求めるのか」

関西生コン事件 : 8.6炎天下、コロナにもめげず反弾圧の声上げる!~レイバーネット日本

関西生コン事件 : 8.6炎天下、コロナにもめげず反弾圧の声上げる!

京都市役所前宣伝からデモ行進~京都地裁前で奪還報告!~加茂生コン事件法廷傍聴!

 

 「働く者の権利が危ない!」と、連帯ユニオン関生支部への大弾圧に抗議しようと、新型コロナ蔓延・熱中症注意の燃えたぎる炎天下の京都市役所前に8月6日正午、反弾圧京滋実行委員会の呼びかけにこたえた滋賀・奈良と京阪神、そして愛知の労働者・市民が結集した。30分の市民宣伝のあと京都地裁までデモ行進し、関生支部の武委員長・湯川副委員長奪還報告を京都地裁前で行い、弾圧事件の法廷傍聴行動を行った。

 京都市役所はちょうど改装工事中で関生の組合員が内外で活躍する幾多の建設会社が工事を請け負い作業中、そして市役所の働く仲間・街行く市民に訴えができた。冒頭、関生支部・武洋一書記長からこの間の京都地裁前平日連続10日間の抗議によって、89名不当逮捕・勾留の最後の2人を644日にして奪還できたことのお礼と、「労働組合は一人一人は弱い存在で、団結して威力を示すことで、経営者の理不尽さを是正し、要求が勝ち取れる。本日京都地裁で開廷される加茂生コン事件はまさにそれだ。働き続けるには保育所に就労証明を出さねばならず、それを労組で要求したことが威力業務妨害罪だと言われたら労働者は働けない」と訴え。

 反弾圧大阪実行委員会の全港湾大阪支部・小林勝彦書記長が続き、かんなま勝手連・しがの稲村守事務局長は、「武建一委員長が一昨年秋に最初に関生労組員としては逮捕され50回、昨年2月5日に西山執行委員が再々再逮捕されてからはちょうど30回目の毎週土曜の大津警察署前抗議行動を行った昨年9月15日の翌週月曜日:9月17日に西山さんの奪還を勝ち取った。そして本年8月28日、京都地裁前抗議10日目終了後の夜、武委員長は奪還できた。その翌々日、湯川副委員長も。続いて、労組活動禁止の不当な保釈条件を撤回させよう、巨大な関生をよみがえらせよう。なぜなら、この市役所前で工事をされている労働者からこの1月に労働相談を私が受けた。和歌山の会社からの往復6時間の社用車乗務時間が賃金不払いだという。このような不当な労働実態が現に目の前にある。関生労働運動の再生は急務だ」と訴えた。

 最後に愛知からお見えの「関西生コン労組つぶしの弾圧を許さない東海の会」の仲間からの訴えを受け、デモ行進に出発し、京都地裁前では最後の2人の仲間の奪還報告を行い、保釈条件撤廃と裁判闘争勝利を期して、力強いシュプレヒコールで傍聴行動にうつった。(かんなま勝手連・しが 稲村守)

2020年8月 8日 (土)

コロナ対策、日本は完全に「アジアの劣等生」 ~舛添要一

コロナ対策、日本は完全に「アジアの劣等生」

 

広島の75年目の原爆の日となる8月6日、式典であいさつする安倍晋三首相。この後、およそ1カ月半ぶりの記者会見を行ったのだが・・・(写真:UPI/アフロ)© JBpress 提供 広島の75年目の原爆の日となる8月6日、式典であいさつする安倍晋三首相。この後、およそ1カ月半ぶりの記者会見を行ったのだが・・・(写真:UPI/アフロ)

(舛添 要一:国際政治学者)

 日本列島各地で新型コロナウイルスの感染再拡大が続いている。8月7日には、東京都462人、神奈川県107人、愛知158人、大阪府255人、福岡136人、沖縄県100人など、全国で1580人という過去最多の感染が判明した。

 まさに憂うべき状態だ。たまりかねた沖縄県の玉城知事、愛知県の大村知事、福岡県の小川知事などが、それぞれ独自の緊急事態宣言(福岡は「コロナ警報」)を発出している。

久々の首相会見、内容の薄さに驚き

 NHKが8月1日までの1週間のデータを集計して出した10万人当たりの感染者数は、①沖縄県18.38人、②東京都15.72人、③福岡県13.83人、④大阪府13.68人、⑤愛知県12.80人、⑥宮崎県9.51人、⑦熊本県8.98人、⑧京都府6.39人、⑨岐阜県6.24人、⑩兵庫県5.25人となっている。

 沖縄県がトップである。沖縄本島以外でも、石垣島、宮古島、西表島で感染者が判明しているが、多くの観光客が来訪していることが背景にある。感染が収束してから行うはずのGo To Travelキャンペーンを7月22日から実施したことも、この感染者増の要因となっている。

 沖縄まで来れば大丈夫と考えて気が緩んだ観光客もいるだろうし、とりわけ若い人は、感染者の4分の1が無症状で、本人も感染したという自覚がない。それが感染拡大につながったのであろう。

 沖縄は、多くの人が観光で生計を立てている。玉城知事も苦肉の策として緊急事態宣言を発出したのであろうが、キャンセルが相次いで、観光業界全体が青息吐息である。このような状態は、全国でも同様である。感染防止対策と経済活動とをどのようにバランスをとるかが、最高指導者、安倍首相の役割であるが、その務めを果たしているとは思えない。

 安倍首相は、8月6日、原爆の日の記念式典に出席した広島で、「直ちに緊急事態宣言を出すような状況ではない」との判断を示しながら、Go To Travelキャンペーンについては、「観光事業者と旅行者の双方に感染拡大防止策を実施してもらい、『ウイズ・コロナ』の時代の安全で安心な新しい旅のスタイルを普及・定着させていきたい」と述べている。

 そして、「大変難しい舵取りではあるが、再び、緊急事態宣言を出す事態とならないよう、国民の健康と命、暮らしと雇用を守り抜いていくために、今後も、必要な対応を速やかに講じていく」と述べた。

 全国民が不安に思っているのは、何が「必要な対応」なのかを政府が示し、実行しないからであり、それを首相が行わないまま、このような中身の全く無い空虚な言葉を連ねるのなら、何のための久しぶりの発言か分からない。国民に感染防止策の実施を要請するだけなら、政府は不要である。

自画自賛していた「日本モデル」、第二波で惨憺たる結果に

 日本の感染再拡大状況が深刻なので、日本人の間では、他国のことは、同じく深刻な状況にあるアメリカくらいしか話題にならないが、日本をアジア諸国と比べて見ると愕然とする。

 日本は、第一波では上手く感染を抑えたとして、自慢もしたし、他国も「日本モデル」などと言って称賛した。しかし、第二波が到来した今、統計数字を見てみると、アジアにおける日本の惨状が浮かび上がっている。

 欧米に比べて、アジア諸国は、致死率などが低く、その理由としてBCG接種など様々な要因があげられている。8月6日現在の感染者数・死亡者数を見ると、中国8万4528人・4634人、韓国1万4499人・302人、タイ3330人・58人、ベトナム747人・10人、台湾476人・7人であるのに対して、わが日本は4万5006人・1048人となっている。人口比で見た場合、列挙した中で日本が最悪である。とても優等生などと言えたものではない。

 なぜ、こうなったのか。基本的には、「検査と隔離」という古代からの感染症対策の基本原則に忠実ではなかったからである。とくに、「検査」が不十分で、それは今も続いていることは、私が一貫して主張している通りである。

参考記事:なぜこの期に及んでもPCR検査は増えないのか

https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/61433

 専門家会議は何をしていたのか。厚労省は規制こそすれ、検査の民間委託や保険適用などが容易に可能になる手を打たなかった。また、国民の代表であるべきマスコミも、それを政府に要求せず、大本営発表を垂れ流すのみであった。

 その点では、極論すれば、日本に科学も政治もマスメディアも不在なのである。

 科学者については、感染症の専門家ですら、「PCR検査を大量に行えば医療崩壊が起こる」として、むしろ抑える勢力に協力していたのではないか。東京の大谷義夫医師が、現場からの声として「PCR検査を増やしてほしい」と、2月中旬にテレビ出演の際に訴えたら、極右などの安倍政権支持者から「政権批判をするのか」と攻撃を受け、診療行為にも支障を来すようになり、テレビ出演を取りやめている。

 厚労省は、3月6日に、建前上はPCR検査に保険適用できるようにしたが、実際は感染研の委託業務の形をとっているため、適用にはバリアーがありすぎる仕組みになっている。これこそ、厚労省の規制体質、感染研の情報独占体質なのである。

 十分な検査をしないで、感染実態が正確に掴めるはずはない。マスコミは、感染者数のみを垂れ流し、PCR検査数を同時に流すことはしない。歌舞伎町など「夜の街」で感染者数が急増したのは、キャバクラやホストクラブなどでPCR検査を徹底したからである。もっと早く歌舞伎町全体に、この検査を拡大する英断を下していたら、今のように第二波が拡大する前に抑えられていたのではないか。

 国の専門家も東京都のアドバイザーも、そういうことを進言したということを聞かない。だから、御用学者だと批判されるのである。

スウェーデンの集団免疫論に評価を下すのはまだ早い

 政治の仕事は、科学者たちの様々な意見を聞いて、最後には自分の判断で方針を決定することにある。典型的な二つの例を挙げよう。

 一つはスウェーデンである。集団免疫論に立脚して、何らの規制も課さずに、従来通りの経済社会活動を継続している。8月6日現在で、感染者8万1540人、死者5760人である。デンマーク1万4185人・616人、ノルウェー9409人・256人、フィンランド7512人・331人と、周辺の北欧諸国に比べて、人口比で見ても圧倒的に多い。

 そのため、「集団免疫論は間違っている」とか、「周辺諸国が感染拡大の壁になってくれている」とかいう厳しい批判も寄せられている。しかし、国民は政府の指示に従っている。高齢者や基礎疾患のある者に対する配慮はきちんと実行しているが、国民は以前と変わらない生活を送っている。

 コロナが収束したときに、スウェーデン方式が正しかったか否かの判断を下すことができるだろうが、今の段階では、まだ評価できない。しかし、ここには一つの疫学理論があり、それを採用した政府の選択がある。

ブラジルの「科学不在」のコロナ対策、でも大統領の支持率は上昇

 もう一つの例は、ブラジルである。ボルソナロ大統領は、「コロナなどただの風邪だ」と言ってのけ、経済活動優先の姿勢を堅持している。自分も妻も、また閣僚の3分の1もが感染するという事態になっても自説を堅持している。その結果、アメリカに次ぐワースト2で、8月6日現在で、感染者285万9073人、死者9万7256人となっている。

 ここには、科学や疫学は存在しないかもしれないが、少なくとも政治は健在である。むしろ過剰だと言ってもよいが、大統領の支持率は上がっている。

 因みに、トランプ大統領については、ボルソナロ大統領ほど一貫しておらず、途中で主張を変えてマスク着用を呼びかけたりしている。しかし、感染者482万3890人、死者15万8250人という数字は、コロナ対策の失敗とみなされて支持率が下がり、大統領選挙予想ではバイデン候補の後塵を拝している。

 そのアメリカでも、PCR検査については、大量、かつ簡単に受けられる仕組みになっている。その点で、日本はアメリカ以下である。

© Japan Business Press Co., Ltd. 提供 『ヒトラーの正体』(舛添要一著、小学館新書)

 欧米のマスメディアを見ると、政府の対策の問題点はきちんと批判し、非主流派の専門学者をテレビに登場させたり、新聞や雑誌に寄稿させたりしている。また、自らも調査報道を行い、政府の嘘を暴いている。このような当然の仕事をしていないのが、日本のマスコミである。御用学者や政府の主張を垂れ流すことに終始している。戦前の軍国日本の国家総動員体制とあまり変わっていない。

 中国は、共産党独裁の専制国家であり、国家権力でPCR検査を徹底させたり、感染地域を封鎖したりしている。その成果は、6月に発生した食品卸市場での感染拡大を抑え込んだことにも現れている。独裁国家だからできて、民主国家日本にはできないというのは言い訳にすぎない。同じアジアの民主主義体制である韓国でも、台湾でもできているからである。

 安倍政権や小池都政は、「政府の失敗」の典型である。

コロナ禍デモ、木曜・土曜のマルイ前行動はつづく

   202086 8月6日(木)15:00~16:15、三宮マルイ前で有志によるアピール活動が行われました。兵庫県下のコロナ感染拡大により、市民デモHYOGOの公式活動は中止となり、有志による自主活動に8月から切り替わりました。参加者は8名(先週11名)。コロナ感染拡大(6日の感染者61名)と暑さのせいか、人通りはいつもより少なかったようです。リレースピーチは3名(先週5名)。チラシは用意した100枚をほぼ撒き終わりました(先週247枚)。署名は1筆(先週20筆)。シール投票はやりませんでした。チラシも撒き切り、暑さもひどいので、予定より15分ほど早く切り上げました。
 来週13日(木)はお盆休みとし、20日(木)は行うことになりました。なお、明日8日(土)13:00~14:00、同じくマルイ前で辺野古の海に基地をつくらせない神戸行動が沖縄に絞った定例アピール活動を行います。

2020年8月 7日 (金)

8月8日、8月22日は梅田解放区

 8月の梅田解放区は、少し特別だがいつもの通り第二、第四土曜日の夕方!
梅田解放区8月
「原爆・敗戦75年目 核はいらない!日本はアジア植民地支配と侵略戦争の責任を果たせ!アピール」

8月8日(土)17時半~19時@梅田HEP5前
―米国の広島・長崎への原爆投下と、日本の敗戦から75年目を迎えます。
 コロナと同時に福島原発事故被害も拡大する中、「使える核」と放射能安全神話が進んでいます。
 原爆投下も、その後の米・日・全世界の核開発と原発推進も許されません。75年目の「核NO!」を叫びましょう。
 そしてこれは、日本がアイヌ・沖縄から朝鮮半島・中国などのアジア諸国に、植民地支配と侵略戦争を行ったことが始まりです。植民地でのあらゆる収奪と暴虐、南京大虐殺、「徴用工」強制連行、日本軍「慰安婦」…。
 天皇・政府・財界は被害者への謝罪と賠償を拒否し続け、韓国・朝鮮に経済制裁を行っています。
韓国の「NO!安倍(日本)」怒りの運動から1年。「全ての経済制裁をやめろ」「日本の支配・侵略による全ての被害者に謝罪と賠償を!」と、75年目の行動を起こしましょう!

呼びかけ:安倍はやめろ!梅田解放区 電話:090-9270-6479
※コロナ対策のため、マスク着用や体調への配慮を各自お願いします。

2020年8月 6日 (木)

吉村洋文大阪府知事のドヤ顔発表「うがい薬がコロナに効く」にツッコミの嵐!

吉村洋文大阪府知事のドヤ顔発表「うがい薬がコロナに効く」にツッコミの嵐! やってる感だけのコロナ対策の化けの皮がついに…

吉村洋文大阪府知事のドヤ顔発表「うがい薬がコロナに効く」にツッコミの嵐! やってる感だけのコロナ対策の化けの皮がついに…の画像1
吉村洋文公式サイトより


 これまで無意味な「やってる感」だけでリーダーシップを演出してきた吉村洋文・大阪府知事だが、新型コロナの新規感染者数の最多更新をつづけているなか、本日、想像の斜め上をゆく、とんでもない発表をおこなった。なんと、「ポビドンヨードで新型コロナに打ち勝てる!」などと言い出したのだ。

 それは、本日14日すぎからおこなわれた吉村知事と松井一郎・大阪市長、大阪府立病院機構大阪はびきの医療センターの松山晃文・次世代創薬創生センター長による共同会見で発表された。会見前から「コロナ治療効果が期待できる薬を発表する」とアナウンスされていたが、病院と共同で知事・市長が揃ってそのような発表をおこなうということ自体が異例中の異例だ。

 しかも、会見場の吉村知事のテーブルの上には、イソジンなどのうがい薬がズラリ。「まさかイソジンがコロナに効くとか言い出すのでは……」と呆然としていたら、吉村知事は「嘘みたいな本当の話」と前置きし、自信満々にこう言い出したのだ。

「ポビドンヨードを使ったうがい薬、いま目の前にいくつか種類がありますが、みなさんもよくご存じのとおり、このうがい薬を使って、そしてうがいをすることによって、コロナの患者さん、このコロナがある意味、減っていくと。コロナの陽性者が減っていく。薬事法上、効能を言うわけにはいきませんが、コロナに効くのではないかという研究が出ましたので、それをまずみなさんにご紹介するのと、それから府民のみなさんへの呼びかけをさせていただきたいと思います」

 イソジンなどのポビドンヨードを使ったうがい薬でコロナの陽性者が減っていく……!? それが事実なら世界中が驚愕する大発見だが、吉村知事の説明によれば、大阪府の宿泊療養施設で軽症患者41人に対し、1日4回、ポビドンヨードによるうがい薬でうがいを実施し毎日、唾液によるPCR検査をおこなったところ、4日目にはポビドンヨードを含むうがい薬を使わなかったグループの陽性率は40%だったのに対して、ポビドンヨードを含むうがい薬を使ったグループは陽性率が9.5%に低下した、という。

 いや、それってたんに、ポビドンヨードの殺菌作用で口腔内のウイルスが減っただけなのでは……。そう呆気にとられているうちにも、吉村知事の説明はつづく。

「もともと唾液のなかに(ウイルスが)非常に多くあるというのがコロナの特徴です。(中略)その原因として、舌にですねウイルスが付着して、そこから増殖するというふうにされています。で、唾液腺というのは舌の裏側にありますから、その唾液腺、舌の裏側にある唾液が出て、そして舌にあるウイルスと絡み合ってですね、そしてそれがある意味、外に飛び散ることによって広がっていく。そこにある唾液のところのですね、うがいをすることで唾液のPCRをしたときに、圧倒的にこれが陽性が減るという状況です」

 そして、吉村知事はこう宣言したのである。

「このポビドンヨードによるうがい薬をすることによってですね、このコロナに、ある意味、打ち勝てるんじゃないかというふうにすら思っています」
「府民のみなさんには、8月20日まで、集中的にぜひ、(ポビドンヨードを含むうがい薬で)うがいを励行してもらいたい」

 医師でもないのにペラペラと説明した挙げ句、「うがい薬でコロナに打ち勝てる!」と大見得を切る──。はっきり言って、異常すぎるだろう。

続きはリテラで

他国と何が違う? 政府の中途半端な方針が生んだ感染爆発


他国と何が違う? 政府の中途半端な方針が生んだ感染爆発

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政府の方針が中途半端だから(C)日刊ゲンダイ
政府の方針が中途半端だから(C)日刊ゲンダイ
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 東京463人、大阪216人、愛知193人、沖縄65人――。7月31日、全国で1571人が新たに新型コロナウイルスの感染が確認され、国内感染者は急拡大を続けている。過去最多を更新する数字に実は疑問を感じている国民は多いのではないだろうか。

「アジアで韓国、台湾、タイなど感染収束に向かい、新型ウイルスの発生源となった中国でも新たな感染を抑え込んでいるのになぜ日本では抑え込むことが出来ないのか」という疑問の声だ。

 実際、7月15日から31日までの各国感染者数の推移を見ると、韓国754人、台湾16人、タイ83人、そして新型ウイルスの発信源だった中国は2263人が増えた。一方、日本はこの間の感染者は1万4662人。重症者も7月半ばから増加してきているのだ。

 7月30日、東京都医師会の尾崎治夫会長は記者会見で「このままでは日本全体が火だるまに陥る」と危機感を訴えた。そして「今が感染拡大を抑える最後のチャンス」と(新型インフルエンザ等対策)特別措置法改正のため国会開催を要請した。

なぜ日本はアジアの他国に比べ感染爆発が止まらないのか、医療ガバナンス研究所の上昌広理事長が他国の例を挙げ説明する。

「韓国は首都圏でのクラスター発生で、濃厚接触者や感染者の周辺の人々を徹底的なローラー作戦でPCR検査を行い、感染者をあぶり出して隔離し抑え込みました。中国は北京のクラスターでは2000万人の人口のうち800万人のPCR検査で陽性を確認した400人を隔離してその後の感染を抑えています」

 そして、日本の場合についてこう言う。

「日本ではクラスターがあっても濃厚接触者以外PCR検査は実施していません。専門家会議が『無症状の人に検査をしても意味がない』ということを言い、希望者もよほど具合が悪くなければ受けられなかった。感染症法に基づけば検査は濃厚接触者に限られます。しかしこれがいまの大炎上につながるんです」

先の東京都医師会尾崎会長が訴える法改正が急がれることが、改めて指摘されるのだ。また、日本は韓国、台湾などに比べ当初から政府の戦略が見えない、というのが専門家メンバーに近い関係者だ。

「台湾は中国・武漢で感染が報告された昨年11月には政府が戦略を立て、今年の1月から入国者のPCR検査を実施、2月初めには中国からの入国者を拒否しています。日本が禁止措置を取ったのは4月ですからね。感染者の隔離も、台湾ではホテルの部屋から出ることは一切禁止。日本は食事を取りに部屋から出る。日本は政府の方針が中途半端で今後の戦略も具体策が全く見えません」

 日本とトランプ大統領の米国だけが、感染収束に失敗しているという声が聞こえるのだが。

(ジャーナリスト・木野活明)~日刊ゲンダイより

 

 

 

 

8月~9月の行動日程

当面 の主要行動日程(阪神社会運動情報センター掌握分)

定例行動

毎週土曜日 辺野古の海に基地を作らせない神戸行動 13時 三宮マルイ前  辺野古大阪行
動:毎週土曜日15時半 JR大阪駅南   

木曜行動 15時~16時半 三宮マルイ前   

梅田解放区 隔週土曜日(第二、第四) 17時半 梅田ヘップ5前

関電抗議行動 本店、神戸支店、姫路支店、茨木金曜行動など

 斜字:実行委・内部会議など

 

86日(木) 被爆75周年86ヒロシマ―平和の夕べ 13時 ヒロシマRCC文化センター 講演:森達也(映画監督) 樋口英明元福井地裁裁判長 他 

8月8日(土) パンドラの箱 映画上映会『女を修理する男』 ①10時~12時半 ②1330分~
16
時 宝塚東公民館(阪急「山本」南8分)

8月8日(土)  老朽原発うごかすな実行委員会 14時 PLP会館(JR「天満」南7分)

8月9日(日)  市民アクション西宮・芦屋街頭宣伝行動 高松ひなた広場

Img015_20200806111301 810日(月・休) 連帯兵庫みなせん政党との協議 18時 神戸市産業振興センター(JR「神戸」三b並み5分)

812日(水)  尼崎共同行動相談会 18時半 小田北生涯学習プラザ(JR「尼崎」北東4分)


8月16日(日) 箕面市議選告示 23日(日)投開票

822日(土)  市民デモHYOGO世話人会 10時 長田総合庁舎(JR「新長田」南8分)
822日(土) 連帯兵庫みなせん「市民選挙~愛媛の選挙に学ぶ講演集会」 講演:遠藤康夫
        松山大学教授 13時半 神戸市たちばな職員研修所(「高速神戸」北西5分)

Img011_20200806111201 823日(日) 辺野古建設阻止 北上田毅さん講演会 14時 福島区民センター(「野田阪神」西南5分) 終了後デモ行進

8月24日(月) 辺野古神戸市会請願署名実行委 18授 神戸市勤労会館(JR「三ノ宮」東南4分)

8月27日(木) 市政研究会・いたみ 15時半 桜が丘センター(阪急「伊丹」北5分) 「熟議民主主義を考える」 講師:石割信雄(元伊丹市総務部長)

828日(金) さようなら原発1000人集会第3回実行委 19時 いたみホール

8月29日(土) 立憲民主党兵庫サポーターズ集会

829日(土) 市民デモHYOGO 総会・交流会 15時  神戸市勤労会館(JR「三ノ宮」東南4分)講演:高作正博関西大教授

8月30日(日) 桜井シュウ国政報告会 14時 川西アステホール

 

9月5日(土) 北上あきひと県政報告会 14時 猪名川町・イナホール(猪名川町白金) 報告:北上あきひと ゲスト:梶原康弘(元衆議院議員)

Img012_20200806111201 96日(日) 老朽原発うごかすな大阪大集会 13時 大阪・靭公園(地下鉄「肥後橋」5分)

9月7日(月)  日本・ドイツ現代史研究会 18時半 西宮市民交流センター(阪急「西宮北口」東南5分)

911日(金) なんとかならんか この日本!? エルおおさか(地下鉄「天満橋」西5分、JR「大阪天満宮」南15分) 講演:藤原辰史京大准教授「歴史から考える新型コロナウイルス」

9月12日(土) 辺野古工事中止!神戸市請願「堺に学ぶ」学習会 14時半 神戸市勤労会館(JR「三ノ宮」東南4分)

913日(日)安田真理後援会集会 14時半 西宮勤労会館(JR「西宮」南西5分) 


919日(土) 919戦争法強行採決五周年行動 尼崎共同行動集会 14時 サンシビック尼崎(阪神「尼崎」南西5分) 講演:高作正博関西大教授

9月20日(日) 関西合同労組定期大会

921日(月・休) 「都構想」粉砕大阪集会・デモ 14時 中央会館(地下鉄「心斎橋」東)

9月27日(日) 三里塚全国集会 12時 千葉市赤坂公園

2020年8月 5日 (水)

保坂展人・世田谷区長に聞く PCR検査を独自拡大する狙い


保坂展人・世田谷区長に聞く PCR検査を独自拡大する狙い

公開日: 更新日:

 

 

 



 




世田谷区長の保坂展人氏(C)日刊ゲンダイ
世田谷区長の保坂展人氏(C)日刊ゲンダイ
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 東京都世田谷区が新型コロナウイルスの感染防止策として、PCR検査(遺伝子検査)体制を拡大整備する「世田谷モデル」の検討を始めた。PCR検査の拡大によって早期に感染の有無を判別、隔離し、重症化を防ぐとともに医療体制の崩壊を避ける狙いだ。すでにPCR検査が「いつでも、誰でも、何度でも」受けられる体制が整備された米国ニューヨーク州では、それまで右肩上がりで激増していた感染者、死者数の減少がみられるなど、一定の効果があったとされる。保坂展人区長に「世田谷モデル」導入の理由と狙いを聞いた。

 ◇ ◇ ◇

 ――PCR検査拡充の狙いについて教えてください。

 PCR検査体制の拡充は、ここ1、2週間で突然、動き出した話ではありません。(区民でもある)東京大学先端科学技術研究センターの児玉龍彦名誉教授から、新型コロナが一時的に沈静化していた4月ごろに連絡があり、高齢者施設や病院を対象に抗体検査を実施して感染の「第1波」がどの程度広がったのか、自覚のない無症状の感染者はどの位いるのかを調査した方がいいのではないかというアドバイスがありました。

区として最優先で取り組むべきことは、感染者が増えるほど疲弊し、コロナ患者を受け入れるほど赤字に陥る医療機関の支援だと考えていましたから、(児玉名誉教授のアドバイスを踏まえ)高齢者施設や病院のスタッフ全員に抗体検査をする社会的検査の研究プロジェクトを立ち上げ、都の公益財団法人医学総合研究所などの協力を受けながら庁内論議を重ね、準備を進めてきたのです。そして、7月に入り、いよいよ1000人分の抗体検査ができる準備が整った――という段階で「第2波」が来てしまったため、抗体検査からPCR検査の拡充を優先して考えようということになったわけです。

 ――具体的な計画の中身はどういうものですか。

 7月27日に行われた区の新型コロナウイルス対策本部で、有識者メンバーとして出席した児玉名誉教授から、いわゆる「世田谷モデル」のご提案がありました。内容は、PCR検査実施数の大幅な引き上げです。区で検査をしている人数は現在、1日当たり200~300人で、この検査数を一つの指標として10倍、ひと桁増やす方向で考えられないかという話でした。

――検査数を一気に10倍に引き上げるといえば、1日当たり2000~3000ということになります。可能なのでしょうか。

 三段階の枠組みを考えています。第一段階は、実際に感染症状のある方に加え、疑わしい方、その周辺にいた方を対象に検査し、現在の300から600に増やします。そして、第二段階は韓国や欧州などで普及している自動で大量にPCR検査ができる機器を導入して検査数を一気に増やすことを考えています。1つの試験管に5人分の検体を入れて検査する「プール方式」では、500サンプルの大量検査で2500人分の検査が可能となり、陽性反応があれば、その試験管をピックアップして再検査し、陽性者を特定する。中国・武漢や韓国、米国でも取り入れている手法です。そして第三段階は、ニューヨーク州が取り組んでいるような「いつでも、誰でも」検査できる体制づくりです。第三段階までに進むには、それなりの制度設計と財源が必要になりますが、PCR検査の拡大によって感染者の封じ込めに一定の成果がみられる同州の状況を考えると、最終的にはここを目指したいと考えています。

――まずは、どういう人を対象に検査を拡大するのでしょうか。

 児玉名誉教授の提案だと、社会の継続に欠かすことのできない「人間 対 人間」の接触が避けがたい仕事に従事している方々です。例えば、介護、保育、医療従事者などのエッセンシャルワーカーです。現在は熱やのどの痛み、コロナの疑いがある人や、陽性反応が出た場合は30~40人の濃厚接触者が検査対象となっていますが、そうではなくて、病院とか保育園などに出向いてエッセンシャルワーカーをチェックするのです。

 ――実現すれば「世田谷モデル」は画期的な取り組みになります。

 区としては児玉名誉教授の提案を受け、検討しようという段階ですが、先ほども言った通り、社会的検査の必要性は以前から認識していました。区では4月初めにPCRセンターを設置。世田谷区医師会が5月から保険診療の検査センターを運営し、玉川医師会がドライブスルー方式の検査をしてきました。「世田谷モデル」の検討は、これまでの積み上げの延長であり、唐突な話ではありません。

続きは日刊ゲンダイで

«コロナ禍での全国学力テストは必要か 伊丹市教育長に議会3会派が緊急申し入れ~おおつる求ブログより

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